POINT
- プラズマクラスターの「水分子コート」には、肌の保湿効果がある
- 頭皮へも保湿効果があり、これにより頭皮環境が改善=頭皮のバリア機能が向上
- 頭皮の変化を調査する試験において、多くの被験者が毛髪の変化を実感
以前、総合医科学研究所でシャープのプラズマクラスター技術による肌への有効性について、臨床試験を実施しました。肌の保湿や皮脂の抑制、肌荒れの原因となる悪玉菌の抑制について検証した結果、それらの効果が実証されました。そこで、頭皮においても同様の効果が期待されるのでは?という仮説のもとに同技術の臨床試験を実施しました。
プラズマクラスターイオンは水分子に包まれており、肌に当たるとイオンは肌に吸収されて、水分子のみが皮膚の表面に残り「水分子コート」を形成します。この「水分子コート」が肌を保湿するのです。頭皮は顔と一枚の皮膚でつながっているので、「水分子コート」は頭皮にも形成されます。
今回の臨床試験では、当研究所で頭皮の水分蒸散量を検証しました。これは一般的にお肌の状態を検証する際にキーとなるデータです。その結果、水分蒸散量が有意に低下している結果が出ました。「水分子コート」により、頭皮のバリア機能が向上することが試験でわかったのです。
頭皮環境には3つのポイントがあって、保湿と皮脂、あとはフケやかゆみの原因となるマラセチア菌です。
さきほどお話したとおり、まず保湿については水分の蒸散量を調べ、有意に低下していることが分かりました。つまり、水分が蒸散していない=保湿されていると言えます。また、頭皮の油分量やマラセチア菌の量にも低下がみられました。
マラセチア菌の低下については、プラズマクラスターの菌の作用を抑えるメカニズムと同様に、直接作用しているのだと思います。また、マラセチア菌は皮脂を栄養分として増殖しますので、余分な皮脂の抑制によっても抑えられたのではないでしょうか。
40~60代の女性59名を対象に、プラズマクラスターイオンありとプラズマクラスターイオン無しの風を12週間照射して、頭髪の変化の主観評価(VAS)を行いました。これは感覚を数字で表す評価方法です。この試験は、被験者はもちろん、測定者もどちらの風を照射したのかわからない二重盲検という方法で行ったため、公正な結果が得られます。
被験者からは「髪のボリュームがアップした」「頭皮のかゆみが気にならなくなった」「抜け毛が気にならなくなった」などの評価が出ました。
頭皮の水分蒸散量、油分量、マラセチア菌の各データにおいて有効な結果が出ており、さらに二重盲検による被験者の主観評価もあわせると、個人的には想定していた以上の効果が確認されたと思います。
健康で衛生的な美容というのは多くの方が関心を寄せている分野ですので、私たちも今後、このプラズマクラスター技術の幅広い応用や実用化に期待しています。
そもそも、バリア機能とはどういう機能?
一般的に、バリア機能とは肌表面の角質層が潤いを蓄え、皮脂などのバランスを正常に保つことにより、乾燥をはじめとした外部刺激から肌を守る役割のことです。バリア機能が弱まると、過剰な皮脂の分泌により、マラセチア菌と呼ばれる常在菌が増殖し、それが原因で抜け毛や薄毛、フケやかゆみといった症状を生じやすくさせてしまうと言われています。
バリア機能はどうして低下するの?
肌のバリア機能は、肌の水分量や皮脂量などのバランスが崩れることによって低下します。バランスが崩れる要因は、天候や過度な洗浄などによる乾燥の他に、加齢やストレスによるものがあると言われています。
頭皮と顔の皮膚との違いって?
頭皮の皮脂腺の数は額の約2倍、背中の約5倍もあります。毛髪の汚れやヘアケア剤の洗い流しなどにより、頭皮には細菌が繁殖しやすいという悩みも。また頭皮は顔などと違って直接鏡で見ることができないので、見ず知らずのうちにトラブルが進行しがち。頭皮ケアって大切ですね。
試験方法
育毛本数を調査するために、育毛メソセラピー※を実施している20~70歳代の男女115名を対象に約3ヶ月間実施。
同じ位置で毛髪本数を評価するため、事前に左右1箇所ずつ直径2cmの円状に剃髪し、剃髪部の中心に入れ墨で印を付けておく。臨床試験専用イオン発生装置を用いて右側の剃髪部に毎日約20分間イオン(濃度約150万個/cm³)を照射。
1カ月に1回、左右に対して育毛メソセラピー※を実施。1カ月毎に剃髪部(面積160mm²)の毛髪本数を計測。
試験結果
試験方法
頭皮水分蒸散量を調査するために、健常者(40以上63歳以下の女性)59名を対象に約3ヶ月間実施。ランダム化二重盲検並行群間比較試験※において、「イオン(濃度約330万個/cm³)照射あり 29名」と「風のみ(イオン照射なし)30名」の2グループに分け、臨床試験専用理美容試験装置を毎日5分間で連続12週間使用。評価項目において2グループの比較を行った。
試験結果
プラズマクラスター技術とは?
プラズマクラスター技術は、自然界にあるのと同じ+と-のイオンをプラズマ放電により放出。
浮遊カビ菌や浮遊菌等の作用を抑えるシャープ独自の空気浄化技術です。
プラズマクラスターイオンは自然界と同じイオンなので、高濃度化が可能で
安全性もきちんと確認されています。
プラズマクラスターイオンによる
「水分子コート」形成メカニズム
プラズマクラスターイオンは水分子に囲まれており、これが肌の表面にあたると イオンは肌に吸収されて、水分子のみ肌の表面に残って水分子コートを形成します。