振り込め詐欺の被害件数は年々増え続け、2017年には被害件数は約17,929件と過去最悪を記録(警察庁調べ)。昨今では、アポ電と呼ばれる予兆電話も増加傾向で、もはや他人事で済まされない詐欺被害。防犯ジャーナリストの梅本正行さんに対策を聞きました。
今や「振り込め詐欺」は犯罪者たちの資金源となっていて、詐欺グループもどんどん増えています。最近、広がっているのは「劇場型犯罪」。犯罪者が、相手の名前・住所や家族構成を把握したうえで、警察官になりきって「○○警察署のものですが、▲▲町×丁目×番地の△△さんで間違いないですか?」と電話をかけてくるようなこともあります。パニックになっているうちに、弁護士や金融機関を名乗る人物が複数回に渡って電話をかけてきて、巧妙に信じ込ませるのです。それも非通知ではなく、あえて番号を通知して、しかも女性の声でかけてくるケースも出ていますよ。
若い人はおかしいと思えばすぐネットで調べますが、高齢者は情報を得る手段が少ない。そのため詐欺被害者の8割が高齢者で(警視庁調べ)、ほとんどの詐欺が家庭の電話機にかかってくることから始まります。電話機で防犯対策ができれば詐欺被害の多くが食い止められるかもしれません。
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被害者およびその家族の9割以上が「私は大丈夫」と思っていたそうです(警視庁調べ)。並大抵のことでは、百戦錬磨の知能犯に立ち向かえません。詐欺被害に対する“意識・知識”といったソフト面だけではなく、防犯対策を施したハード=“電話機”を活用して、被害を未然に防ぎましょう。「うちはお金がないから大丈夫」は犯人にはききません、普段から「いつ被害にあうかわからない!」という気持ちと少しでも犯人からの標的にならないように気を付けてください。