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西村 そこで、いろいろ考えて、「再送制御」という技術を使おうと。つまりコマ落ちした部分を、もう一度送って、動画がつながるようにする技術なんですね。でも、その再送タイミングの調整が、厄介で厄介で…。あと少しで滑らかに動画再生できるというところで、ほんの少し数値を動かすと、またコマ落ちしちゃうんで…
白川 何度もダメ出ししてしまいました。結局、出荷直前まで、微調整してましたよね。
西村 だから、滑らかに再生できた時は、ホントに感動しましたね。よく4Mbps(実際には音声などを合わせると4.5Mbps)が通せたなと。
森下 でも、ハードウェア担当としましては、手放しで喜べなかったんです。家の中でも通信条件が良い部屋は、「再送制御」は活きてきますが、条件が少し悪い部屋では見られないということでは、「いつでもどこでも」とは言えなくなるんで…。
なるほど。それでその対策は何だったのですか?
白川 本体にツノを立てたいって言ってきたんです。
森下 ええ。本体の外側に、ツノのように、アンテナを2本立てて電波を強化したいと言いました。即、却下されちゃいましたけど。
白川 すみません。すっきりした外観にしたかったので、これもゆずれないと(笑)
森下 だから、本体内にアンテナが2本立ててあるんです。実際、アンテナ内蔵型となるとその周辺部分から影響を大きく受けてしまいます。あとは、ひたすらテストしながら、いろいろカット&トライをくりかえしました。
黒木 テストのためのサンプルハウスというのがあるんです。森下君は、測定器持ちながら、ハウス中走り回ってましたね。
それで、ストリーミングの問題は克服できたわけですね。
森下 もちろん使用環境により影響はありますが、アンテナ、そしてファームウェアなんかもやっぱり最後まで微調整しましたね。厳しい白川さんにも納得していただけましたし…(笑)。4Mbpsのストリーミング品質は何とか保てました。
白川 そうですね。あと、4Mbpsが通せたことで、もうひとつメリットが生まれました。それは、2Mbpsのモードにすると、家の中の2台のパソコンで、同時にテレビが楽しめるようになったんです。
では、外出先でのストリーミングについては、どうなんでしょうか?
西村 通信環境によっては、MPEG2形式動画をパソコンに取り込むためのバッファリングが結構頻繁に行われて、その度に動画再生がストップしたりします。だから、外出先でストレスなく見るなら、「ガリレオ」でMPEG4変換すれば、ほとんど問題なく、きれいな画質で楽しめます。



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