導入事例

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株式会社ヤマトさま

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マルチ大画面の3DCGで顧客の意思決定をサポート、
ものづくりの新たな試みで、顧客満足の建築製品を提供
業種

空調工事・冷凍冷蔵設備業

導入の目的

業務効率化、サービス向上

導入製品
  • マルチディスプレイ
    ・PN-V601A(60V型)×21台
  • ディスプレイ制御コントローラ×1台
  • データ編集PC×1台
  • 操作管理ノートPC×1台

2015年11月に導入され、同社朝倉工場(前橋市)のサポートセンター内にある「バーチャルルーム」に21面マルチディスプレイ(3段×7列)として設置されている。

導入先
株式会社ヤマトさま 群馬県/前橋市(本社)

朝倉工場・サポートセンター

関東を地盤に建築・土木、空調・衛生等に関する設計・施工・生産システム改革を展開する株式会社ヤマトさまでは、3DCGで建物や室内の完成イメージを疑似体験できる「バーチャルルーム」にマルチディスプレイを導入。外観から内部の状況までリアルに再現して顧客の意思決定をサポートするとともに、3DCGのデータを活かして部材生産や工事の進行を効率化する、建設業界でも先進的な業務支援システムを構築されている。

こんなソリューションを実現しました。

導入前の課題

建物や室内の完成イメージは3DCGや3次元CADで図を作り、パソコンの画面やプリントで確認します。しかしサイズや解像度の限界から細かな部分まではわかりにくく、お客さまに意思決定をしていただく材料として決して十分なものではありませんでした。また、設備工事では現場で部材を切断・加工するのが一般的で、施工品質や工程管理・業務の効率化を図るうえで大きな課題となっていました。

導入後の変化
  • 3DCGや3次元CADを大画面に表示、お客さまから「わかりやすい」「決定しやすい」と好評です。
  • 3次元のCADデータから、そのまま部材を製造でき、生産性を画期的に向上させる体制が整いました。
  • 工事関係者が事前にリアルな映像で完成イメージを共有化でき、現場での作業を効率化できるようになりました。

お客様の声

導入の背景

業務の効率化を目指すも、建設工事で主流の現場加工が壁に。

住宅建築では既に部材のユニット化、モジュール化が進んでいますが、ビルや工場の建設工事は1棟ごとの違いが大きく、配管などの部材を現場で加工する方法が主流です。そのため事前に部材を作って揃えておくことが難しく、業務や工程管理の効率化を図るうえで課題となっていました。しかしコスト意識の高まりや人手不足など建設業の環境変化もあり、なんとか効率化を進めたいと考えていました。1994年に部材をプレ加工する工場を作ったのですが、現場加工が一般的な中で、事前に部材の形状やサイズを細かく決めることが難しく、なかなか思うように進みませんでした。そこで、図面を3Dで描くことにしました。建物の外観や空調等の設備機器の位置を3Dで見てもらえば、お客さまも完成形がイメージしやすく、意思決定もしやすくなると考えたのです。

株式会社ヤマト
執行役員 企画推進部 部長 鳥居博恭さま(右)
企画推進部 提案企画課 課長 莅戸和之さま(左)

選ばれた理由

21面の映像を簡単に操作。
現場にいるような臨場感を実現できる。

3Dの図面は「わかりやすい」と好評でしたが、当時はまだ紙にプリントしてお見せする形で、もっとリアルに、少しでも実際に近い大きさで見てもらえる方法はないかと模索しました。ちょうど高精細で大型のマルチディスプレイが色々な場所で使われるようになっていて、「これだ」と考えたのです。マルチディスプレイ用で最も大きかったのがシャープ製の60インチ。ディスプレイの配置方法をはじめ、21面をPC1台で簡単にコントロールしたい等、様々なオーダーをして、それにすべて応えてくれたのもシャープでした。高精細な3DCG映像とあわせ、左右を折り返す配置にしたことで、ディスプレイの前に立つとまるで現場にいるようなリアルさを感じられ、期待以上のシステムを構築できました。

「バーチャルルーム」の21面マルチディスプレイ

導入後の効果

リアルな3DCGで「わかりやすい」と大好評。
“ものづくり”を変える可能性も。

マルチディスプレイでは、建物の外観から室内、設備の設置状況や配管の様子など、工事の模様を様々な角度からリアルな3DCGでお客さまにお見せしています。2015年11月に開設し、当初は週に1度使えればと考えていましたが、「わかりやすい」「意思決定しやすい」と大変好評で、利用回数が約4カ月で100回を超え、予想を超える稼働状況となっています。マルチディスプレイの3DCGは3DCADのデータからも作成できます。CADなら設備の形状だけでなく、その面が壁なのか建具なのか、壁ならどんな構造なのか、正確なサイズなど属性データも持っています。ですから、お客さまに仕様を決定していただければ、そのデータで前もって部材を作り、現場では組み上げるだけという工事も可能になります。建設生産の世界の“ものづくり”が、このシステムで劇的に変わるのではと感じています。

マルチディスプレイはPCで簡単に操作可能、その場で自在に映像を選択して表示できる

今後の展望

3DCGの活用スキルをさらに高め、将来的に専用施設の設置も視野に。

マルチディスプレイの基本的な操作は専門知識なしに行える環境を整えましたので、お客さまへのプレゼンテーションも各営業担当者が行っています。例えば壁の色は、事前にお客さまのご希望を伺い、数パターン用意してお見せしていますが、その場で選択できるようにするなど、今後は3DCGの活用スキルを高めていきたいですね。バーチャルルームは、当社の業務や製品をご覧いただくきっかけになればと考え、工場内に設置したのですが、反響が高いこともあり、これまでの稼働状況が今後も続けば、より高機能の機器へ更新しつつ、専用の建物を設けて移すことも考えています。

国内の主要な建材・設備機器メーカーの製品を実際に見て触れられる「体感ブース」が隣接

2016年3月制作

導入製品「ディスプレイ/デジタルサイネージ」について

さまざまなロケーションで、最大限の情報発信力を。マルチで、単体で、空間と調和する。シャープのディスプレイシリーズ。