シャープ株式会社 グローバルナビを飛ばしてこのページの本文の最初へホームに戻る
Mebius:トップへ戻る メビウスホームページ検索
製品情報 楽しむ・使いこなす サポート・サービス イベント・キャンペーン

製品情報

シャープがおすすめする Microsoft(R) Windows(R) XP
ノートタイプ
WT/WE
CS/CH
製品仕様一覧
コーポレートモデル
周辺機器
カタログダウンロード
以前の製品
MURAMASA STYLE
開発者インタビュー
活用シーン
受賞履歴
メビウスファン

MURAMASA STYLE

開発者インタビュー

PC-MT1

開発メンバーのご紹介
シャープ株式会社 情報システム事業本部 パソコン事業部 事業部長
川森 基次 氏
“モバイルコンシャス”というシャープのこだわりを形にできました。
インタビュー
デビューからPC-MT1/PC-SX1へと続く、メビウス5年間の足跡。
- まず最初に、メビウスの系譜についてお聞かせください。
川森 メビウスの初代機を市場に投入したのは1995年10月でした。この時代、「パソコン=デスクトップパソコン」といってもおかしくないほど、世の中のパソコンの大半をデスクトップパソコンが占めていました。そんな折に当社はA4ノートパソコン、しかも11.3インチのTFT液晶を搭載した<AV1>というモデルを発売しました。それまでの大きなデスクトップパソコンのパフォーマンスを、コンパクトなノートブックの中に収めた画期的な新商品ということで“パソコン市場の寵児”と高い評価をいただきました。このようにメビウスというブランドは“ノートブックでデスクトップ並みのパフォーマンスを実現”というポジショニングからスタートしていて、それが今日まで続く1つの大きな流れになっています。その流れを汲むのが現在のMJシリーズやRJシリーズで、12.1から15型までの豊富なサイズ展開、XGA、SXGAなどの高解像度表示へと液晶のバリエーションを拡大しながら現在も進化を続けています。
この流れとは別に1996年9月に<メビウスワイド>という商品を出しました。これは言ってみれば、モバイルに対するチャレンジを初めて行った商品です。実はPC-MT1で何度か話しに出ている「小さく運んで、大きく使う」というコンセプトワードは、さかのぼるとこの時に生まれたものです。当時は“大きく使う”ポイントとしてキーピッチを19mmにこだわり、ワイド液晶という横長の液晶を搭載して、軽くコンパクトになるよう設計しました。オールインワンノートと同等のパフォーマンスをコンパクトに凝縮した意欲的なモデルだったのですが、残念ながら売れ行きの方は決して満足のいく結果ではありませんでした。ただこの時の経験は、後の1998年10月、B5ノートサイズの<PJ1>として花開きました。「小さく運んで、大きく使う」というコンセプトはそのままに、トレードオフのポイントを時代に合わせて昇華させた形のものです。<PJ1>については第一回のところで細川チーフも触れていましたが、かなりの大ヒットモデルになりました。<メビウスワイド>でのチャレンジを起点に、<PJ1>そして<PJ2>へと続くこの道は、先程の“ノートブックでデスクトップ並みのパフォーマンス”という流れに対して、ノートブック本来のモバイル性をより追求した、メビウスのもう1つの流れと言えます。今回発売されたPC-MT1/SX1の2機種は、この流れの先端に位置付けられます。
- この5年間でパソコンを取り巻く周辺状況は変化しましたか?
川森 かなり大きな変化を遂げました。まず、“ブロードバンド”と世間では今盛んに騒いでいますが、高速通信回線のネットワークインフラやデジタル技術の進歩によって、パソコンだけでなく、携帯電話やPDA(携帯情報端末)、セットトップボックスなどのノンPC機器もネットワークでつながる時代を迎えました。そんな中、パソコンはそれらの中心に置かれる商品としてますます重要度が高まってきています。
ブロードバンド化で進化するネットワーク。ITもパソコンもインターネットも“パーソナル化”する時代へ。
- ブロードバンド化することで、近い将来、私たちの生活に何か変化が訪れますか?
川森 まず大局的な話しをすると、ブロードバンド時代を迎え、今後パソコンも含めたITはパーソナル化するということが1つ言えると思います。これまでITと言えば、会社の机の上のデスクトップパソコンや、家庭でアンテナ線の来ている場所で動かすことなく使っていたパソコンのように、場所や空間に固定的に存在するものでした。ところがネットワーク環境が整備されることにより“人にくっついていくパーソナルなIT”というのがどんどん生まれると思うんです。ITがもっと人に、もっと個人に近づいていくというイメージです。
- パソコンもパーソナル化するのですか?
川森 もちろん、そうなってくるでしょう。パソコンでいうならば、“パーソナルなIT”の最たるものが、ノートブックです。今後ノートパソコンは、お客さまのフィット感を一層反映させたパーソナル志向の濃い商品へと進化していくでしょう。
- となると、究極は1人1人オーダーメイドのノートパソコンということになりますか?
川森 お客さまみんなのフィット感に合わせて、商品をたくさん作ったらいいという話にはなりがちなのですが、それはトレードオフをそのまま残すことになるので、残念ながらものづくりとしては邪道なんですよ。その辺がモバイル絡みの商品をやる上でいちばん難しいし、面白いところなんですよね。いっぱい作りたい思いをぐっとこらえて、トレードオフをブレイクスルーで解消して、商品としてどういうまとめ方をするかということが最も重要です。そういう過程を経ないで数だけたくさん作るというのは、本当の意味でのお客さんのためのものづくりだとは言えないと、私は思っています。
- インターネットの使い方もパーソナル化しますか?
川森 実はインターネットの使い方に関するパーソナル化への試みは、既にスタートしています。当社が独自に開発中の「連想検索技術」というのがまさにこれに当てはまります。少し前になりますが、当社のCMで橋爪功さんが「東京でチャーシューがでかくておいしいラーメン屋さんは?」と検索していたのを覚えてらっしゃいますか?あれは「パソコンナビ2001ーリッキーくんー」といって、この連想検索技術に音声認識を付帯させたソフトです。
連想検索技術を利用すれば、橋爪さんの例のように、知りたい情報や検索条件について自然な言葉で尋ねるだけで、質問の内容に近いホームページを検索・表示することができます。無数のホームページから必要な情報をすばやく取り出すだけでなく、ユーザーの嗜好を記憶して情報提供するなど、エージェント(代理人)の役割をも果たしてくれる優れたナビゲーションソフトです。そういう意味で、連想検索技術は使う人の気持ちが分かるパーソナルなテクノロジーと言っていいでしょう。尚、今回発売したPC-MT1/SX1には両方ともに、この連想検索技術を応用した「Mebius Pocket」というソフトがバンドルされています。
メビウスが実現する、次世代の“モバイルコンシャス”。目指すのは使う人の気持ちが分かり、“パートナー”と呼べるパソコン。
- そのようなブロードバンド時代を目前に控え、パソコンには今、最も何が求められているのですか?
川森 その問いに対して当社が出した答えは、モバイルの要素に徹底してこだわる“モバイルコンシャス”です。ネットワークの効果は、「いつでも、どこでも、誰でも簡単につながる」こと。すなわちモバイル環境において最大限に活かされるものだからです。実際、国内のパソコン販売に占めるノート型の構成比は、昨年50%を越え、いよいよノートブックがパソコン市場の主流となりつつあります。用途についても、机上でデスクトップパソコンの代わりに使うのではなく、持ち運んで移動中や出先で使う、まさに“モバイルする”ユーザーが急速に増えてきました。今回、開発・発表したPC-MT1/PC-SX1という2機種は、“モバイルコンシャス”という当社のものづくりの姿勢を明確に示すものだとご理解いただけるとうれしいです。
- これからの時代、氾濫する情報の中からいかに必要なものを探し出し、使いやすく加工するかという情報処理・編集能力が、あらゆるシーンにおいて問われてくると思うのですが、その点に関してはどのようにお考えですか?
川森 情報処理分野における何年か前までの主流は、PIM(個人の情報を総合的に管理するソフト)に代表される“情報整理術”でした。この情報はこのフォルダにためていきましょうと、情報を後から取り出しやすくするために、ためる時点で整理するいう発想で作られたソフトです。ところがこれだけ情報量が増えてくると、ためる時点での整理というのは、とっくにキャパシティーを超えているでしょう。だからもう整理はいいと思うんですよ。代わって、これからの時代に必要なのは、情報をいったん何でもかんでもぶち込んでしまって、その情報プールの中から探しだす時に能力を発揮する“情報活用術”でしょう。まずは、情報は“整理する”ものではなく、“活用する”ものだという発想に切り替えるべきだと思います。
- 先程、お話しに出てきた「連想検索技術」は、“情報活用術”の1つと考えてよいですか?
川森 そう受け止めていただいて結構です。当社では連想検索技術を情報活用時代のキーテクノロジーとしてとらえ、ユーザーの皆さまの気持ちが理解できる情報活用ツールとなるよう、いっそうのブラッシュアップをはかっていきます。
- 今後シャープスペースタウン(SST)でも、モバイルを意識したコンテンツの提供を行っていく予定はありますか?
川森 実はそういったコンテンツサービスを5月末に立ち上げたばかりなんです。『デジタルトランク for SST』というデータ保管サービスです。インターネット上のディスクスペースにデータを最大30MBまで無料で保管できるので、データを持ち歩くことなく、どこからでもアクセスする事ができます。モバイルユーザーの方には早速、ご好評をいただいています。SSTでは同時期に、『ハローSST』というインターネットを使ってパソコン同士で通話ができるサービスも開始しました。
- 最後に、今後のメビウスの展開についてお聞かせください。
川森 ブロードバンド時代を見据え、メビウスブランドについても単なるハードとしてだけではなく、ソフトウェア開発やネットワークサービスなどをトータルで考えた上で、言うなれば次世代型の“モバイルコンシャス”というものを今後追求していきたいと考えています。具体的に申し上げますと、まず第一にハード面に関しては、今回前衛モデルとしてPC-MT1/SX-1という2機種を発売しましたが、今後もユーザーの皆さんのフィット感を一層反映させた“モバイルコンシャス”なパソコンを作り出していきます。第二にソフトウェア開発については、当社が独自に開発中の連想検索技術がユーザーの皆さまの快適な情報活用ツールとなるよう、ますます磨きをかけていきたいと思います。第三に当社が持つネットワークサービス・シャープスペースタウン(SST)に関してもモバイルユースのキーステーションとして機能するよう、一層充実したコンテンツサービスを提供していきたいと考えています。このように、ハード・ソフト・ネットワークすべての面において“モバイルコンシャス”なパソコン環境作りを、換言すると、いつでも・どこでも・誰でも快適なコンピューティング環境を実現する、パートナーとも呼べるようなパソコンの開発に、社内各部門の力を結集して、今後とも取り組んでいきたいと思います。
- PC-MT1/SX-1に続く新商品の登場を心待ちにしています。今日はどうもありがとうございました。
全5回にわたってPC-MT1/PC-SX1の開発に携わった総勢8名の方にお話を伺ってきました。そこから見えてきたものは、“モバイルコンシャス”という言葉に込められた、モバイルに徹底的にこだわるシャープの全社的な思い入れと、開発に携わった皆さんの揺るぎない信念や商品に対する熱い思いが凝縮したリアルなドラマの数々でした。 さて、開発ストーリーはこれで幕を閉じますが、物語の本当の結末は店頭にあります。ぜひとも、実際にPC-MT1/PC-SX1を手に取っていただき、読者の皆様方自身で、開発者の声の1つ1つをお確かめください。
2001年6月
メビウストップ > 製品情報 > MURAMASA STYLE > 開発者インタビュー > PC-MT1 PAGE TOP
ユーザー登録内容変更お問い合わせサイトマップ
サイトポリシー (c) 2004 SHARP CORPORATION