特長
01ドライアイスの代替品
資源の供給不足に左右されず、ドライアイスの代替用保冷剤として、低温保冷輸送への活用が可能
近年、液化炭酸ガスの不足などにより、ドライアイスの調達が難しくなっていませんか?
物流用適温蓄冷材は一度導入すると繰り返し使用でき、資源不足に影響されることがないので、ドライアイスの代替用保冷剤として低温保冷輸送に活用できます。

発注業務が不要になり、在庫ロスも発生しないので、業務効率が向上
ドライアイスは供給不足の際、発注のタイミングが難しく、確保が間に合わないリスクもあります。また、ドライアイスは保管が難しく、時間と共に消えてなくなるため、使用量の適切な予測が必要です。使用の都度購入する手間があり、使用量予測を誤って過度に購入するとコスト増加にもつながります。
物流用適温蓄冷材なら繰り返し使用でき、都度の発注業務、在庫管理の手間と無駄なコストを削減できます。

ドライアイスや電力を使う凍結設備のコストを軽減
シャープの物流用適温蓄冷材は従来の当社蓄冷材に比べ、より高い温度(従来よりも弱冷)で凍結できるため、消費電力を削減し、CO2排出量の抑制に貢献します。
また、物流用適温蓄冷材は初期投資費用はかかるものの、購入後は冷凍設備の電力コストのみとなるため、長期間運用するほど、コスト削減に繋がります。
消費電力と凍結温度の関係
従来よりも高い温度で凍結できるため、凍結設備の消費電力の削減に貢献します。

初期投資費用と運用コストの比較
初期投資はかかるものの、長期運用するほどドライアイスよりもコスト削減を見込めます。

ドライアイス | :50㎏/日使用、購入単価¥300/kg、5日/週配送を想定 |
---|---|
物流用適温蓄冷材 | :蓄冷材費用、初期投資費用、電気代含む |
水を主成分としているから、CO2を放出せず環境負荷を軽減
物流用適温蓄冷材の主成分は水なので、繰り返し使用しても蓄冷材そのものはCO2(二酸化炭素)ガスを放出しません。
ドライアイスの代替品として使用することで、CO2の排出量を削減しカーボンニュートラル、脱炭素などの社会貢献が可能に。定温での温度管理を実現しながら、環境負荷を軽減します。

02凍結・配送シーンの省エネ例
凍結シーン
凍結設備に合わせた運用で、省エネとコスト削減を実現
蓄冷材凍結庫や凍結倉庫、さらには冷凍食品倉庫まで、各施設に最適な物流用適温蓄冷材の運用が、消費電力と運用コストの削減に貢献します。
蓄冷材凍結庫
中小規模の冷凍食品センターなどで業務用の据置型蓄冷材凍結庫をご利用の場合、-22℃の物流用適温蓄冷材を導入することで、設定温度を-30℃に上げることができます※1。さらに、-19℃の物流用適温蓄冷材での保冷輸送が可能であれば、蓄冷材凍結庫の設定温度を-25℃に上げることができ※1、蓄冷材凍結庫の消費電力削減に繋がります。

- 凍結環境によっては凍結まで時間がかかる、または凍結しないことがあります。
凍結倉庫
蓄冷材専用の凍結倉庫を併設する大型の冷凍食品センターをご利用の場合、-22℃の物流用適温蓄冷材を用いて凍結倉庫の設定温度を上げることで※1、消費電力の削減が期待できます。-19℃の物流用適温蓄冷材での保冷輸送が可能であれば、設備の凍結温度をさらに上げることができ※1、消費電力削減効果はより大きくなります。

- 凍結環境によっては凍結まで時間がかかる、または凍結しないことがあります。
冷凍食品倉庫
-25℃設定の冷凍食品倉庫をご利用の場合、-19℃の物流用適温蓄冷材であれば、冷凍食品倉庫内で凍結できる可能性があります。※1
新たな蓄冷材専用の凍結設備が不要となり、ドライアイスからの切り替えで大幅なコスト削減効果が期待できます。
より冷却性能の高い冷凍食品倉庫をご利用の場合、 -22℃の物流用適温蓄冷材でも凍結できる可能性があります。※1

- 凍結環境によっては凍結まで時間がかかる、または凍結しないことがあります。
配送シーン
冷凍車配送から、物流用適温蓄冷材を使って常温車、冷蔵車での配送へ切り替えることで、省エネとコスト削減に貢献
冷凍車を利用して冷凍食品を輸送している場合、物流用適温蓄冷材を活用することで、冷凍車よりも燃費がよくコストも安い常温車や冷蔵車での低温保冷輸送が可能になります。常温品や冷蔵品との混載することで、積載率が向上しコスト削減が期待できます。
「常温車」での配送
冷凍食品を物流用蓄冷材と保冷ボックスを用いて常温車で保冷輸送することで、冷凍車に比べて燃費の良い車両による省エネが可能となり、コストの削減につながります。
配送を外部へ委託する場合は、常温車は車両の確保がしやすくなります。

「冷蔵車」での配送
冷凍食品を物流用蓄冷材と保冷ボックスを用いて冷蔵車で保冷輸送することで低燃費化による省エネが期待できます。冷蔵品と混載できるので、車両数減少に伴うコスト削減も期待できます。さらに冷蔵車は、常温車に比べて輸送時の環境温度が低いため、物流用適温蓄冷材での保冷時間が長くなます。特に、-19℃の物流用適温蓄冷材による冷凍食品の-18℃以下での保冷時間も長くなり※1、運用がしやすくなります。

- 対象物の保冷温度や時間は環境温度、保冷ボックス、適温蓄冷材数量などの使用条件によって異なります。
03適温蓄冷材とは
シャープの技術で培った、「融ける」・「凍る」温度をコントロールした氷
シャープの液晶材料の研究を応用した蓄熱技術「TEKION 適温 テクノロジー」で、氷の融ける温度と凍る温度をコントロールした保冷剤です。「-24~+28℃※1」で、マイナスからプラスまで自在に設計でき、定温での保冷※2を可能にします。
その技術を活かして、冷凍食品などを「適温」で保冷することを目的に開発した-22℃※3と-19℃の物流用適温蓄冷材で低温保冷輸送をサポートします。

- 開発中の温度帯のものを含みます。
- 対象物の保冷温度や時間は環境温度、保冷ボックス、適温蓄冷材数量などの使用条件によって異なります。
- -22℃適温蓄冷材の開発成果は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成事業の結果得られたものです。
「融ける」温度をコントロールし、特定の温度帯をキープできるので、様々な保冷対象に適応※1,2
モノにはモノの「適温」があります。それぞれに適した温度管理が求められる輸送・保管の現場で、適温蓄冷材は高い効果を発揮します。「融ける」温度をコントロールすることで幅広い温度帯で、狙った温度を一定時間キープし、品質保持をサポート。冷凍食品や生鮮食品、低温に弱い青果品、化学品まで、多様な「適温」(保冷ニーズ)にお応えします。

- 開発中の温度帯のものを含みます。
- 対象物の保冷温度や時間は環境温度、保冷ボックス、適温蓄冷材数量などの使用条件によって異なります。
シャープの独自技術により「凍る」温度を高くコントロール
シャープの適温蓄冷材は、従来の蓄冷材と比べて「凍る」温度を高くコントロールする独自の過冷却抑制技術を採用。これにより、低温環境での凍結エネルギー消費を抑え、省エネ効果を向上させることが可能になりました。

- 従来の当社蓄冷材
「蓄冷材、保冷剤の違い」を分かりやすく解説
「蓄冷材」は「保冷剤」の別名称で、実は同じものを指します。「蓄冷材」という言葉は一般的になじみが薄いため、業務用や専門的な業界でも「保冷剤」という言葉を使用することがありますが、場面によって区別して用います。
蓄冷材 | 保冷剤 | |
---|---|---|
目的 | 0℃以下の業務用を指すことが多く、 定温で保冷・冷却し、長時間キープする |
一般的には0℃のものを指すことが多く、 保冷、冷却効果はあるが、温度は調整できない |
用途 | 冷凍食品、精密機器、化学品などの 低温輸送・保管など |
ケーキ用のアイスパック、クーラーボックスの 保冷用など |
- 目的
-
- 蓄冷材
- 0℃以下の業務用を指すことが多く、
定温で保冷・冷却し、長時間キープする
- 保冷剤
- 一般的には0℃のものを指すことが多く、
保冷、冷却効果はあるが、温度は調整できない
- 用途
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- 蓄冷材
- 冷凍食品、精密機器、化学品などの
低温輸送・保管など
- 保冷剤
- ケーキ用のアイスパック、クーラーボックスの
保冷用など
シャープの技術で、
温度管理に新しい選択肢を。
ドライアイスに代わって、効率的で
安全・環境に配慮して温度管理を
実現する「適温蓄冷材」。
シャープの技術が、食品・物流・化学業界の
現場で新たな価値を提供します。