chapter4 英語耳を身につけて、聞き取りを克服

聞き取りは会話に欠かせません。聞き取りにくい音は「ATR CALL for Brain」で基礎を練習できます。『ピクチャー字幕リスニング』で物語の聞き取りに慣れたら、耳で聞いた英語を書き取っていくディクテーションにも挑戦しましょう。さらに、さまざまなコンテンツを試しましょう。

まずは聞き取りの基本から

■聞き取りにくい音って?

日本語にない音( Chapter 2「日本語にない子音を知ろう」参照)は、発音だけでなく聞き取りも難しいもの。たとえば、mouthとmouse、correctとcollectなどは、聞き分けることが難しい単語です。似通った音を聞き分けられるようになるためには、発音と同じように練習が必要です。ここでは、「ATR CALL for Brain」を使って聞き取りの基本を身につけましょう。

■「ATR CALL for Brain」で基礎練習

『ATR CALL for Brain』を開いて[基礎練習]を選んでください。画面の左側に、[RとL]、[BとV]、[SとTH]、[母音] という4種類の聞き分け練習が用意されています。どれか一つを選んでください。練習は9段階に分かれていて最初はレベル1から始めます。80点以上のスコアが出ると、レベルアップできます。最初は単語だけ、そのあとに文中の単語の聞き分けという具合です。そのレベルの最後まで練習するとスコアが計算されます。コツコツとレベルを上げられるように練習してください。
音は簡単だけれど、意味を知らない単語が出てくるかもしれません。知らない単語が出てきたらメモをとり、後で意味を調べましょう。文中に出てきた単語を選ぶ問題は、一度で聞きとれないかもしれませんが、繰り返しをタッチして練習してください。

物語を使った聞き取り練習

■気に入った物語で練習しよう

基礎練習の次は、実際に英文を聞いて英語の音に慣れる練習にチャレンジ。Brainには『ピクチャー字幕リスニング』が搭載されています。これは絵や字幕とネイティブ音声を収録した教材です。[辞書メニュー]の[英会話]にある『リトル・チャロ』で、物語を楽しみながらリスニングを練習しましょう。

■意味を確認しながら英語を聞く

目次からタイトルを選ぶと再生が始まります。まず、音声を一時停止してください。練習に先立ち、表示のパターンや再生速度を調節、設定します。
再生速度の変更には、画面右下のをタッチします。5段階で調整でき、1回タッチするごとに速度が遅くなります。聞き取りに自信のない人は「やや遅く」か「遅く」に設定してください。
表示のパターンは画面左下の3つのアイコンで選べます。今はをタッチして字幕だけを表示してください
表示される言語を変更するには、画面右下のをタッチしてください。英語だけ、日本語だけ、英語と日本語の組み合わせの3種類から選べます。最初は英語と日本語の両方を表示した状態から始めましょう。
まずは英語を見ながら。一文を聞き終わった段階で、意味が分からない場合は一時停止させ、日本語を読んで意味を把握してください。意味がわかれば、英語の音が耳に入りやすくなります。英語を聞いただけで意味がわかれば、日本語を見る必要はありません。そのまま物語を聞き続けましょう。
『ピクチャー字幕リスニング』は、停止ボタンを押すまで連続して再生します。3画面分程度をひとつの区切りとして学習するのが長続きの秘訣です。

■英語の字幕を見ながら聞く

意味がわかったら聞き始めた最初の画面に戻ってください。をタッチして、英語だけが表示されている画面に切り替えます。音声に合わせて文章を目で追い、意味を思い出してください。意味を思い出すのに時間がかかる場合は、字幕の文章にタッチして繰り返し同じ文章を再生してかまいません。
3画面目まで行ったら、また最初に戻り、少し速度を上げて聞いてください。できれば一時停止せずに続けて聞きましょう。すでに同じ英文を聞くのは3回目ですから、頭に入りやすくなっているでしょう。

■綴りと音の違いに注意して聞く

この段階で知っておきたいのが、音と綴りの関係です。二文目の“It’s one of the world’s largest and busiest airports.”をもう一度聞いてください。oneの後ろのofは「オブ」ではなく「ノブ」と聞こえます。また、largest andは「ラージェス タン」と聞こえます。日本語でも同じですが、我々は単語をつなげて文として発音するとき、一つひとつの単語を分けて発音しているのではありません。同じように3行目の“Today, something unusual is about to happen. ”は、aboutの最後の[t]とtoの最初の[t]が一続きに発音されていることもわかります。こういった点を頭に入れた上で、字幕を見ながら音声を聞いてください。

■絵を見ながら聞く

次は、字幕なしで絵だけを見ながら音声を聞きましょう。すでに音声には慣れているので、速度は「標準」、できれば「やや速く」に挑戦してください。
この練習のときにヒントとなるのは、表示されている絵です。英語を話す場合は実際に何らかの状況に置かれているわけですから、その状況が相手の話していることのヒントになるはずです。音がわからないところは、絵を見て補いながら聞いてください。

■聞いた英語を書き取る

聞いた英語を一字一句書き取るディクテーション(dictation)という練習方法も試しましょう。
まずは簡単な一文から。最初の画面に戻り、速度を「標準」に設定し、画面には絵だけを表示します。筆記用具も用意してください。再生が始まったら一文だけを聞いて一時停止させ、聞いた文をそのまま書き取ってください。わからないところがあれば、何度も聞きましょう。
この三文目は“It’s a calm spring afternoon. ”ですが、間違いなく書けましたか? ディクテーションに慣れていないと、Itの後の’sを聞き漏らしたり、calmをcomeと取り違えてしまいがちです。
Itの後の’sが抜け落ちるのは文法的ミス、calmをcomeとするのは単語のミスと言ってよいでしょう。つまり、ディクテーションはリスニング練習の一つというだけでなく、総合的な練習にもなります。

いろいろな文章に挑戦

■『キクタンリーディング』でリスニング

Brainには『リトル・チャロ』のほかにもリスニングの練習ができる『ピクチャー字幕リスニング』コンテンツが収録されています。そのひとつ『キクタンリーディング』は、語彙のレベルによってBasic、Advancedなどに分かれているので、自分に適したレベルが選べます。
[辞書メニュー][英会話]または[英単語]をタッチし、レベルを選んでください。『キクタンリーディング』はひとつの物語ではなく、「人間・生活」「歴史・文化」など、Weekごとに異なるテーマが用意されています。興味のあるテーマを選んでください。
各テーマはさらにDayごとに話題が異なりますが、学習する順序は気にすることはありません。興味が持てる話を選んでください。
画面でDayを選ぶとすぐに再生が始まります。Dayの文章の最後まで再生すると少し長めのポーズがあります。そこまで聞けたら一度止めてください。
『キクタンリーディング』には絵は入っていません。意味のわからないところは、字幕の言語を日本語に切り替えて確認しながら、繰り返し聞き直してください。
すべて書き言葉なので少し難しいかもしれませんが、わからない単語は調べながら進めてください。

■初めて聞く文章でディクテーション

最後に、もう一度ディクテーションを練習しましょう。「リトル・チャロ」を使ったディクテーションは、何度か聞いたあとでしたから、そんなに難しくなかったと思います。今回は初めて聞く英文に挑戦しましょう。教材は『キクタン』を使います。
『キクタン』も『キクタンリーディング』と同じようにレベルが分かれているので自分に合ったレベルを選んでください。
このコンテンツは単語を学ぶ教材のため、絵の代わりに単語画面があります。WeekとDayを選んで音声が始まったら、をタッチして単語だけを表示した状態にしてください。
表示された単語を含む英文が1文だけ再生されます。その文を聞いたら一時停止します。部分的にでも良いので、聞き取った英文を紙に書き取ります。をタッチしてもう一度再生して、1回目にわからなかった部分を書き足します。全体が書き取れるまで何度も再生と書き取りを繰り返してください。
全体が書き取れたと思ったら、字幕を表示させて、自分の書き取りをチェックします。チェックした後、もう一度音声を聞いて復習しましょう。
その中にわからない単語があればメモしておいて、あとで英和辞典で調べてください。全体の意味がわからない場合は、字幕を日本語に切り替えて理解するようにしましょう。
ひとつの単語が終わったら次の単語に進みます。こうしていくと、リスニングだけではなく、表示された単語も覚えていくことができます。

■生の英語や名文に触れる

ここまで紹介してきたコンテンツは、すべて英語学習のために作られた教材です。日本人が英語を学習するのに適した形で作られています。英語耳を磨くために、リスニング練習の最後に、生の英語や名文を聞き取りしましょう。
[辞書メニュー][英会話]にある『英語名演説・名せりふ集』を開いてください。『名演説集』には、アメリカ独立運動指導者のパトリック・ヘンリー、リンカーンやケネディなどのアメリカ大統領、黒人解放運動指導者のマーティン・ルーサー・キングの演説が収められています。『名せりふ集』には、シェイクスピア、ベンジャミン・フランクリン、オスカー・ワイルドなどの著作から選んだ、名せりふが収められています。
演説やせりふは、その背景を知っておくと内容を理解しやくなりますので、リスニング練習の前に少し調べておきましょう。[調べる]キーを押して、「ヘンリー」で検索し「パトリック・ヘンリー」を調べます。『ブリタニカ国際大百科事典』の場合には、[Henry, Patrick]と記載された項目を選びます。

背景がわかったところで、内容に入っていきましょう。まず、『名せりふ集』を使います。ベンジャミン・フランクリンの「時は金なり」を開いてください。Time is money.は誰でも知っていると思いますが、その続きの文章を聞き取ってみましょう。
字幕や速度を変えて、理解できるまで繰り返しましょう。

次は、『名演説集』を開いてください。アメリカ第44代大統領、バラク・オバマ氏の「我々にはできる―勝利演説1」を使いましょう。オバマ氏の肉声が聞けます。
オバマ大統領の実際の演説を聞いて、「これは無理だ」と思いましたか? でも落ち込むことはありません。演説は多くの聴衆に向かってなされるものですが、会話は少人数。場合によっては1対1です。相手の話していることがわからなければ、聞き返すチャンスはいくらでもあります。格調高い、生きた英語を聞く練習として取り組みましょう。

練習あるのみ発音はスポーツだ
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