麻倉怜士氏 Interview

亀山工場とは――日本のモノづくりの象徴として輝く

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「日本のモノづくり」の象徴となった「亀山」

工場の名前がブランドになったという意味で、亀山は画期的です。亀山工場が稼働をはじめた2004年は、BSや地上デジタル放送がスタートし、ブラウン管を薄型テレビに買い替える流れがありました。より大型で高品位な薄型のテレビに買い替えることには、単にテレビを替えるというだけでなく、生活をグレードアップさせる意味もありました。当時、日本の「モノづくり」に目を向け、その価値を世界に知らしめたいという時代背景がありました。こうして日本製、亀山製の高品位な液晶テレビがブランド化するに至ったのです。
しかも、単なる表面的なブランド化ではなく、亀山工場のテクノロジーが世界的にもハイレベルな最先端に裏打ちされていたからこそ、トータルなモノづくりの象徴として輝き、価値あるブランドにとなったのだと思います。

ノウハウの蓄積が魂を込める

亀山工場では、大きなマザーガラスで生産するようになりました(第一工場の場合1.5×1.8メートル)。大きくなればなるほど、徹底した防塵管理、自動化、マテリアルの搬送など、すべてのことが複雑に、困難になります。大規模になればそこにノウハウが溜まっていきますから、機密を守ることも重要になります。私は早い段階で工場の中をツアーさせていただいたのですが、興味深かったのは、社員ですら担当している一部の場所にしか立ち入ることができないことでした。徹底した機密管理がなされていたのです。話を聞くと、生産現場での取り組みによっても動画性能が上がったとのこと。魂を込めてモノづくりすることで新たな価値を作る、日本型のモノづくりの強さがそこにあると強く感じられました。