プロフェッショナルに聞く、
BIG AQUOS

プロフェッショナルに聞く、
BIG AQUOS

夜空を彩る
花火師が見た
光と影、色と音の
リアリズム

花火師

天野安喜子

大空という広大なキャンバスを使って
さまざまな光、色、形、音が織りなす花火の世界。
伝統を受け継ぐ花火師と大画面AQUOSの出会い。

インタビュームービー 02:32

花火師天野安喜子

360年の伝統を持つ宗家花火「鍵屋」の15代目。花火師としては小学校2年の頃から14代目の父の後を継ぐことを決意。22歳から本格的な花火師修行をスタートし、2000年に鍵屋では女性として初めて15代目当主となる。

ひとつの舞台として
トータルに演出をしています

はじめに花火師という仕事について、教えていただけますか?

一昔前は、花火を作って、組み合わせを考えて打ち上げる人が花火師という位置づけでした。ところが最近は、どの花火大会でも「どんな演出で打ち上げますか?」というように主催者側も意識が変わってきて、演出重視になってきています。したがって実際製造に携わっていなくても、演出を考え打ち上げる。そのような方々も花火師という位置付けになってきました。

私は、花火の製造の修行に数年間出ていましたが、戻ってきてからは総合プロデューサーという立場で仕事をしています。花火の演出を考えて、全国にある協力会社に細かく指定して花火玉を依頼していきます。そして、花火と共に流す音楽の音源選曲であったり、スピーカーの配置、角度のほか、打ち上げ時にアナウンスするコメントを考えたりなど。もちろん、大会当日は責任者として現場で指揮をとって、打ち上げのタイミングなどの指示も出しています。

花火の演出上でどんな心配りをしていますか。

花火の特質は「色」「光」「形」「音」の大きく4つに分けられるのですが、私は花火の音、リズムを含む音に魅了をされています。リズミカルで単調に打ち上がる花火は、日本人にとって心地良さがあるようですが、そこにあえて遊び心も加えています。「トントントン」というリズムを「トントンットットトン」というリズムにします。するとお客様が「あれ? なに?」と興味を示してくれるのです。

全体的には、躍動的な演出や、ゆったりとした演出など、演出に強弱をつけてご覧いただいている観客に飽きのこないよう工夫しています。花火大会をひとつの舞台として捉え、総合的に演出をしていますね。

父に憧れて
父になりたくて花火師に

花火師になろうと決意したのはどういうタイミングでしたか?

先代から15代目はこの娘にと思われたのは小学校2年生からです。私もその頃から15代目を意識していました。私は父に憧れていて、たまたま父の職業が花火師だったので、花火師になりましたが、もし父が違う業界であれば、私もたぶん同じ道を歩んでいたと思います。今はこの仕事に就いたことに喜びを感じますね。

父に憧れたのは、花火師として現場を仕切る父や、開いている柔道場で館長先生と慕われている父、小学校の頃PTAの役員として壇上に上がって挨拶をする父など、目に映る父の姿がどれも格好良く見えたからです。さらに母の暗示の影響も大きくて、「パパって素晴らしい人なのよ、立派なのよ」と言われ続け、すっかり父のファンになりました。本来、女性はそのような方のお嫁さんになりたいという発想でしょうが……。私は、私が父のようになって将来15代目になるんだという思いでした。

実際なってみて、苦労したことなどありましたか?

15代目を襲名したときは、父の考えや方針を継いでいけば良いんだと思っていたので、とにかく経験と知識を増やして頑張るしかないと考えていました。ところが襲名した1年後ぐらいからですかね、鍵屋の長い歴史の中で初の女性当主だから、何かやってくれるだろうという周囲からの期待に気付きました。その何かというのは、自分で模索していかなければいけないので、プレッシャーを感じ始めましたね。

また花火の業界だけではなくて、例えば「こういう案件があるけれども15代目としてはこの教育に関してどう思われますか?」など、私自身が問われる質問が増えてきました。花火に関することだけできれば良いんじゃない、人間性をものすごく問われるんだなという、新たなプレッシャーも出てきました。

ただ私は今、本当にいい仲間と出会えたので、苦労してきたとは思っていないですね。振り返ってみると、良い時を過ごしてきたなと。周囲の人に自分の価値を認めてもらいたいと考えていたときは、人の3倍は仕事をするとの目標を掲げて一生懸命働いていたものの、衝突が絶えなかった。でも信頼関係が結ばれてからは、人の大変さも理解できて、相手の立場に立った仕事の仕方、声掛けなど、今はこういう道を通ってきて良かったなあという気持ちですね。それと伝統や文化は私の代で終わらせることはできないし、引き継いでいく人材も育てていかなければいけないという思いは強く持っています。

大自然に包まれて
いるかのように

先ほど観ていただいた映像について、どのような印象を受けられましたか?

特に自然の映像に関しては、私自身を包み込んでくれるような安らぎを感じました。画面が大きいからでしょうかね。私は自然の息吹を感じるのが大好きなんですが、映像ではなく実際にその場にいるのではないかとの錯覚を起こしそうになりました。

夜空を彩る光や色は、星と呼ばれる火薬が燃焼しているのですが、それが鮮明に出ていますね。ただ花火に関しては、この星の火付きはどうかな、いい色が出ているなとか、どうしても花火師として真剣に見入ってしまいリラックスはできないのですが(笑)。液晶の反射が少ないためか、一粒一粒を吟味するように良し悪しの判定を下すことができますね。花火のそのままを観ることができる、そんな印象です。

色の違いなども出ていましたか?

例えば赤のことを私たちの業界では紅と言いますが、紅色が欲しいと提案をすると、濃厚な紅色を出してくるA社と、ピンク系の淡い紅色を出してくるB社があります。同じ紅色なのに工場ごとに色合いが違ってくるのです。そのちょっとした違いもこのテレビだったら鮮明に映し出せますね。

私は自然が大好きで、地方の工場へ行くたびに季節ごとの山肌の色合いを楽しむ習慣があります。緑色が深くなったとか、薄くなったとか、緑色のグラデーションの美しさとか。そういう微妙な違いも4Kでは映し出せますので、ぜひお楽しみいただきたいですね。

花火の音などの迫力はどうでしたか?

低音の響きがいいですね。花火の音って低音なんです。テレビの種類によっては、この低音が出せないものがありますよね。でも、このテレビからはすごく良い音が出てくるので迫力が違います。花火の映像を味わうだけではなく、いろいろなジャンルの幅広い高低音にもこのテレビであればきっと対応でき、いつもと違った感覚を味わえると思いました。

この大画面で映像を観たときに、花火のスケールを再現できるでしょうか?

そうですね。この画面の大きさであれば、間違いなく近づける感じがします。尺玉、直径30センチの花火玉は、上空に上がると約300メートルに広がるのです。想像もつかないぐらいの雄大さなのですが、先ほど画面を観たときに、画面からも迫力が出せるものなんだなと感心しました。花火の映像はぜひこの大画面で楽しんでいただけたらと思いますね。

私と娘のコミュニケーションの
パーツのひとつです

普段プライベートではどんな映像を観たりされますか?

国内にいると、ゆっくりと落ち着いてテレビを観ることができないのですが、海外へ行くと自分の時間を作ることができるので、ネイチャー番組を多く観ますね。そこでひと時リラックスしています。あとは時間の共有を目的に娘とともにドラマを1週間に1回くらい観ますね。

娘さんと一緒にご覧になるのですか?

私も娘も今は慌ただしい生活を送っているので、なかなか時間を共有することができないでいるのですが、このドラマは一緒に観ると決めている番組があります。そのドラマを観ながら、喜怒哀楽の感情をお互いに出し合って、リラックスしながら観ています。娘が幼い頃はNHKの教育番組をよく観ていました。画面を観ながら一緒に踊ったり、歌ったり。今、娘は19歳になるのですが、テレビは私と娘のコミュニケーションのパーツのひとつですね。大事な位置付けです。

娘さんが16代目になる予定もあるとか

2代続けて女性の当主になるかもしれませんね。15代目としては、もちろん娘に16代目を継いでもらいたいのですが、母親としては、暖簾を受け継ぎ繋いでいく厳しさがありますから。ゆっくり本人の意見も聞きながら、見定めていきたいと思っています。

今のところは、娘も16代目になりたいなんて話をしてくれていますけれども。私は、自然に父の背中を追いかけて今があります。だからこそ、他の職種は目に入らずに花火師になったのだと思います。娘も同じように、15代目であり母親でもある私の生き方を見て16代目になると決めてくれたらうれしいですね。自然の流れに任せていきたいと思っています。

現場に来られない方に
味わっていただきたい

自分の花火を大画面で観てもらえたらどうでしょうか?

それはうれしいですね。現場へご来場くださる観客の皆様には、生の花火をどういう風に観せるか、観客の心にあるピュアな感情をどうしたら引き出せるのか、そして感動をお持ち帰りいただけるのかと模索しています。また、なかなか現場に来られない方がたくさんいらっしゃいますので、その方たちにも同様の感動を味わっていただく方法がないかと、いつも考えています。大画面映像と音の両方で、花火の特質を体感できる大画面AQUOSで、観ていただければなと思いますね。

大画面で観賞する時代には、構成や作り方などが変わってきますか?

日本の花火大会と海外の花火大会では、観客の求めるものが違うんです。海外の場合は音楽と同期させて音楽の表現に花火をあわせていく。したがって花火と音楽のマッチングを重視した演出が求められます。日本の場合はドーンっと音が鳴ると、どこから花火が打ち上がったのだろうと、まず場所を探します。そこから上がるまでの間(ま)を楽しんで、ドーンと開いたときの一発の質を楽しみます。そして花火の色や形がなくなった後の残像、すべてを愛でるという文化があります。長い歴史の中で、一発の質にこだわりを求めるのが日本の花火の文化なのです。

大画面テレビで観ると、ひとつの花火の星自体がよりいっそうクリアに写し出されます。色の変化であったり、動きであったり。日本文化に沿った視覚的要素をもっともっと深めていかなければいけないという思いになりましたね。

花火師としてのこれから、を教えてください。

エキサイティングにそして「新しいもの=いいもの」と結びつけたがる時代ではあるのですが、「古きもの=いいもの」がたくさんあります。現物をそのままを映像で写し出してくれるテレビがあるのなら、日本の文化で良いものを、もっともっと深めて発信していきたいですね。「ジャカジャカ上がれば楽しいよね」ではない、日本人の呼吸に合うもの、美しいなと思えるような花火を追求していきたいですね。

進化には、崩してはいけない原型があると思っています。目に見えるものであったり、見えないものであったり。鍵屋の花火も日本の文化を大切にしていきながら、人の心に寄り添った花火を打ち上げて続けていきたいと思っています。そのような歴史を今後も刻んでいけたら良いですね。

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